
ナンピンを繰り返すのは勇気ではなく恐怖だ──平均建て玉の心理と破綻のメカニズム
2024年7月11日、ドル円は161.76円から一気に157円台へ急落した。財務省の為替介入だ。 あの日、ディーリングルームの空気を覚えている。155円台のロングを抱えたまま「戻る」と信じて159円、158円、157円と3回ナンピンした若手 …

2024年7月11日、ドル円は161.76円から一気に157円台へ急落した。財務省の為替介入だ。 あの日、ディーリングルームの空気を覚えている。155円台のロングを抱えたまま「戻る」と信じて159円、158円、157円と3回ナンピンした若手 …

「指が止まる」という不合理──行動経済学が暴く恐怖の正体 スーパーの試食コーナーで6種類のジャムを並べた場合と24種類を並べた場合、購入率はどちらが高いか。コロンビア大学のシーナ・アイエンガーが2000年に発表した実験の答えは、6種類の方が …

書籍情報 書名:ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?(上・下) 原題:Thinking, Fast and Slow 著者:ダニエル・カーネマン(Daniel Kahneman) 翻訳:村井章子 出版年:2012年( …

2022年10月21日、USDJPY 151.94円。32年ぶりの高値圏だった。 俺はそのとき、あるヘッジファンドのFXデスクでドル円のショートポジションを抱えていた。150円台でショートを積み始め、151.50を超えたあたりで含み損は膨ら …

75%の人間は「見える正解」を捨てる──社会的証明の認知構造 1951年、社会心理学者ソロモン・アッシュはきわめて単純な実験を行った。被験者に3本の線分を見せ、基準線と同じ長さのものを選ばせる。正解は一目で分かる。小学生でも間違えない。 と …

「我慢」は美徳か──行動経済学が暴く文化バイアスの構造 リチャード・ニスベット(ミシガン大学)の文化心理学研究によれば、東アジア圏の被験者は「状況の持続」を前提とした判断を下しやすい。西洋圏の被験者が「今この瞬間の合理性」で選択する場面でも …