今夜もお疲れさまです。週明けのチャートが待っている
帰りの電車でスマホを開いた。月曜日の東京時間、ドル円は先週末のNYクローズからほぼ変わらず。「今週こそは」と思いながら、でも心のどこかで「また今週も始まった…」という重さがある。
17時を過ぎて、ロンドン勢がじわじわと入ってくる時間。週明けの相場は独特だ。金曜日の疲れを引きずった投資家もいれば、週末にニュースを整理してフレッシュな気持ちで臨む人もいる。
(今夜は何時まで起きてるつもりだ?明日も朝8時から会議なのに…)
帰宅後トレードの心理(17:00-19:00)──「今週こそは」の危険な高揚
月曜病がFXにも影響する理由
「今週こそは先週の損失を取り返す」──月曜日の夕方、多くの兼業トレーダーがこう思う。でも、これが最初の罠。
先週金曜日にドル円で-47pips食らった記憶が、月曜日の判断を狂わせる。「週が変わったから気持ちもリセット」と思いたいけれど、口座の数字は正直だ。先週の-47pipsは、今週に持ち越されている。
会社から帰宅して、ネクタイを外しながらパソコンを立ち上げる。MT4の画面に映るのは、金曜日と変わらないチャート。でも「新しい週だから何かが変わる」と期待してしまう自分がいる。
心理学では、これを「新鮮スタート効果」と呼ぶ。新年、新月、誕生日──人は区切りのタイミングで「今度こそ」と思いやすい。月曜日も同じ。週の始まりという区切りが、根拠のない楽観を生む。
仕事のストレスがエントリー判断を歪める
「今日は部長に怒られた」「プレゼンがうまくいかなかった」──仕事のストレスを抱えたまま、FXのチャートに向かう危険性。
ストレスホルモンのコルチゾールは、リスク判断を狂わせる。普段なら「ここはエントリーしない」と冷静に判断できる場面で、「今日くらい大きく勝たせてくれ」とレバレッジを上げてしまう。
実際、月曜日の夕方から夜にかけては、個人FXトレーダーの「衝動的エントリー」が増える時間帯だと言われている。週末に溜まった「トレードしたい欲」と、月曜日の仕事のストレスが重なるから。
(夕食の時間なのに、まだチャートを見ている。妻の視線が痛い…)
ロンドンセッションの心理(16:00-1:00 JST)──欧州勢の「仕掛け」を読む
ロンドンオープンの「東京レンジブレイク」心理
16時。ロンドン市場がオープンすると、東京時間の静かなレンジが一気に壊れることがある。
特に月曜日は顕著。週末のニュースを消化しきれていない東京時間から、欧州勢が「本格的な方向性」を決めにくる。ドル円が朝から10pipsのレンジでうろうろしていたのに、16時30分から30分で40pips動く──こんな日もある。
この時、多くの日本人トレーダーが陥る心理的罠がある。「やっと動いた!乗り遅れるな!」。
でも、考えてみてほしい。ロンドン勢から見れば、東京時間のレンジは「分かりやすい抵抗線・支持線」。そこを狙い撃ちしてくるのは、ある意味当然。日本人トレーダーの損切りを誘発して、その流れに乗る──これが「ストップ狩り」の正体。
ロンドンフィックス(0:00 JST)の特殊心理
深夜0時(夏時間は23時)。ロンドンフィックスの時間。
「フィックス」とは、金の現物価格やオプションの権利行使価格を決める基準時刻。この前後15分は、大きな資金が動く。特に月末・四半期末は、年金ファンドや機関投資家のリバランスが重なって荒れやすい。
兼業トレーダーにとって、この時間は微妙だ。平日なら「もう寝る時間」。でも「フィックスで大きく動くかもしれない」というFOMO(恐れ)。
先月のこと。月末のロンドンフィックスでドル円が15分で60pips動いた。SNSでは「フィックス狙いで爆益!」の報告が並んだ。でも、その裏で「フィックス狙いでロスカット」された人も大勢いる。
深夜0時にポジションを持つということは、翌朝6時までの6時間、相場の動きをコントロールできないということ。その覚悟があるか?
NYセッション・オーバーラップの心理(22:00-2:00 JST)──黄金時間の罠
「一番動く時間」への過度な期待
22時。ニューヨーク市場がオープンし、ロンドンとのオーバーラップが始まる。1日で最もボラティリティが高い「黄金の4時間」。
でも、この「黄金」という言葉に騙されてはいけない。確かによく動く。でも、よく動くということは、損失も大きくなりやすいということ。
「22時から2時まで起きていれば、必ず稼げるチャンスがある」──これは幻想。実際は、この時間帯に大損する個人トレーダーも多い。理由は簡単。疲労と興奮で、冷静な判断ができなくなるから。
米国指標発表の「ギャンブル心理」
月曜日は大きな経済指標発表はないけれど、火曜日以降の指標を意識した動きが出ることがある。
特に危険なのが「指標ギャンブル」。雇用統計やCPI発表の瞬間、ドル円が1分で50pips動くことがある。その瞬間的な値動きに賭けてしまう心理。
「発表の30秒前にエントリーして、発表直後に利確すれば簡単に稼げる」──これは典型的なギャンブル思考。実際は、発表直後の値動きは予測不可能。上に50pips動くかもしれないし、下に80pips動くかもしれない。
指標発表前後は、スプレッドも広がる。普段2pipsのドル円スプレッドが、発表直後は8-10pipsまで広がることもある。つまり、エントリーした瞬間に-8pipsからスタート。
(23時30分。明日の会議資料、まだ作ってない。でも、この動きを見逃したら…)
深夜トレードの心理リスク(2:00-6:00 JST)──疲労が判断を鈍らせる
「あと30分だけ」の危険な魔法
2時を過ぎても、まだチャートを見ている自分。「NYクローズまであと4時間。でも、あと30分だけ見よう」。
この「あと30分だけ」が、深夜トレードの最大の罠。疲労で判断力が落ちているのに、アドレナリンで興奮している状態。冷静な損切りができずに、含み損を放置してしまう。
睡眠科学の研究によれば、24時間起きていると、血中アルコール濃度0.05%(酒気帯び運転レベル)と同程度の判断力低下が起こる。深夜2時まで起きてトレードするということは、ほろ酔い状態でトレードするのと同じ。
深夜のリベンジトレード
「今日は負けで終われない」──深夜になればなるほど、この思いが強くなる。
日中に-30pipsの損失を出した。夜になって取り返そうとしたけれど、さらに-20pips。合計-50pips。「寝る前に取り返したい」という気持ちが、レバレッジを上げさせる。
結果、深夜3時に-150pipsの大損。翌朝、目が覚めてスマホを見た時の絶望感。そして、寝不足のまま出勤する辛さ。
深夜のリベンジトレードは、心理的にも物理的にも、翌日のパフォーマンスを確実に下げる。
週末リスク管理(金曜深夜のポジション管理)──「持ち越す勇気」と「閉じる勇気」
週末ギャップへの恐怖と期待
金曜日のNYクローズ(日本時間土曜朝6時)でポジションを持ち越すか?
週末は市場が閉まっているけれど、世界は動いている。地政学リスク、要人発言、自然災害──月曜朝の窓開け(ギャップ)リスクは常にある。
一方で、スワップポイントは3日分もらえる。特に高金利通貨のロングポジションなら、金曜日に持ち越すメリットがある。
でも、考えてみてほしい。スワップポイントで1日200円もらうために、窓開けで5,000円失うリスクを取る価値があるか?
「週末デジタルデトックス」の重要性
金曜日にすべてのポジションを閉じて、土日は相場のことを考えない。これも立派な戦略。
週末にFXのことを忘れて、家族と過ごしたり、趣味に時間を使ったりする。月曜日の朝、フレッシュな気持ちでチャートに向かえる。
「週末もチャートを見ていないと不安」という気持ちは分かる。でも、その不安こそが、FXに依存しすぎているサイン。相場は逃げない。来週もチャンスはある。
今夜のトレーダー心理ポイント──月曜夜の心理管理
「週初めリベンジ」を避ける3つの方法
- 先週の損益を一旦忘れる:今週は今週。先週の-47pipsを今週で取り返そうとしない
- 月曜日のエントリーは慎重に:「今週こそは」の高揚で判断を急がない
- 就寝時間を決める:「今夜は23時まで」と決めたら、23時に必ずチャートを閉じる
今夜の1行メンタルアドバイス
「月曜日の夜は、今週の戦略を立てる時間。焦ってエントリーする時間ではない。」
新しい週の始まり。今夜は無理にトレードせず、今週の相場予想と自分のルールを再確認する時間にしてもいいかもしれない。
(指値だけ入れて、今夜は早めに寝よう。明日からが本当の勝負だ。)
FAQ
Q: 月曜日の夕方から夜にかけて、なぜ相場が動きやすいのですか? A: 週末のニュースを消化した欧州勢が本格参戦するタイミングだからです。東京時間で様子見していた投資家も、ロンドン勢の方向性を見てポジションを作り始めます。また、週明けの「今週こそは」という心理も、取引量増加の一因です。
Q: ロンドンフィックスとは何ですか?日本のトレーダーに影響はありますか? A: 日本時間0時(夏時間23時)に設定される金の現物価格決定時刻です。この前後15分は大きな資金が動くため、ドル円やユーロドルも巻き込まれて急変動することがあります。深夜の時間帯なので、ポジション管理には特に注意が必要です。
Q: 深夜に取引するリスクをどう管理すればいいですか? A: まず就寝時間を事前に決めることです。「今夜は23時まで」と決めたら、ポジションの状況にかかわらずチャートを閉じる。また、深夜のトレードはポジションサイズを通常の半分以下に抑えるルールも有効です。疲労状態での大きなリスクテイクは避けるべきです。
