なぜ「編集方針」を公開するのか

FX関連の情報発信は、読者の資金に直接影響するYMYL(Your Money or Your Life)領域です。一般のブログより高い信頼基準が求められる分野で、「何を書き、何を書かないか」を明文化することは、読者と私たち自身への約束だと考えています。

本ポリシーは、FX心理ラボが記事を作成・公開・更新する際の判断基準を定めたものです。


1. 私たちが扱う領域

心理学・行動経済学・神経科学のFXトレード応用

  • 行動経済学: プロスペクト理論、損失回避、フレーミング効果、保有効果、確証バイアス、ヒューリスティクス
  • 神経科学: 扁桃体・前頭前野・線条体の意思決定への関与、ドーパミン報酬系、コルチゾールと認知機能
  • トレーディング心理学: マーク・ダグラス『ゾーン』、ブレット・スティーンバーガーの研究系譜、フロー状態理論
  • 意思決定論: カーネマン&トヴェルスキーの系譜、ゲルト・ギーゲレンツァーのヒューリスティクス研究

公開された名トレーダーの発言の心理学的分析

  • ジャック・シュワッガー『マーケットの魔術師』シリーズの伝説的トレーダー17名以上の発言
  • ジェシー・リバモア、ジョージ・ソロス、ウォーレン・バフェットらの公開された言行録
  • 上記を心理学・行動経済学の枠組みで解釈することに重点を置きます

日本のFX市場における具体的事例

  • USD/JPY中心の事例分析
  • 日銀政策・米雇用統計・ECB政策などのイベント時の個人投資家行動
  • 日本特有の心理パターン(給料日後のレバレッジ衝動、ボーナス全額入金、円安局面の高揚感など)

FX・行動経済学関連書籍の書評

  • ノーベル経済学賞受賞者の著作(カーネマン、シラー、セイラーなど)
  • トレーディング心理学の古典・現代研究
  • 評価軸:学術的根拠の厚み × 日本のFXトレーダーへの応用可能性

2. 私たちが扱わない領域

以下は、本サイトの専門領域ではないか、原則として取り扱わない分野です。

売買推奨・予想・シグナル

  • ❌ 個別通貨ペアの「今買うべき」「今売るべき」
  • ❌ リアルタイムの相場予想・テクニカル分析シグナル
  • ❌ 「○○手法で年利○○%」のような収益率を約束する記事
  • ❌ 自動売買ツール・コピートレードへの誘導

検証不能な権威付け

  • ❌ 「億トレーダーが教える」「専業◯年の私が」のような検証不能な経歴を看板にした記事
  • ❌ 加工・捏造の疑いがあるトレード結果スクリーンショット
  • ❌ 出典のない「業界の常識」「プロは知っている」式の主張

過度な扇情・恐怖煽り

  • ❌ 「これを知らないと負ける」式の煽り
  • ❌ 投資判断を急がせる表現
  • ❌ 不安を煽って商品・サービスへ誘導する構成

法令・規制への違反

  • ❌ 金融商品取引法に抵触する助言行為
  • ❌ 特定の業者への誘導と引き換えに対価を受ける、いわゆる「ステマ」
  • ❌ 著作権・引用ルールに反する転載

3. 引用・参考文献の基準

信頼順位

私たちが情報を引用する際は、以下の順位で出典を選びます。

順位出典の種類具体例
★★★★★peer-reviewedの学術論文Econometrica、Journal of Finance、Quarterly Journal of Economics 等
★★★★認められた学者・実務家の著書カーネマン『ファスト&スロー』、ダグラス『ゾーン』、シラー『投機バブル』 等
★★★政府・中央銀行・規制当局の公式統計日本銀行、財務省、金融庁、IMF、BIS、Federal Reserve
★★信頼できる金融メディアの一次報道日本経済新聞、ロイター、ブルームバーグ、Financial Times
業界統計・公式アンケート金融先物取引業協会、JFSA、外為どっとコム調査 等

引用しないもの

  • 出典不明のSNS投稿
  • 匿名インフルエンサーの主張
  • アフィリエイト目的のレビュー記事
  • AIが生成した「もっともらしい」が検証できない出力

引用形式

  • 著者名(姓のみ可)、出版年、書名/論文名、出版社/ジャーナル名、該当ページ番号
  • 例:Kahneman & Tversky (1979) "Prospect Theory: An Analysis of Decision under Risk", Econometrica, 47(2), pp.263-291.
  • すべての引用は 引用・参考文献ライブラリ に通し番号で集約

4. 事実確認プロセス

公開前に以下を確認します。

  1. 数値・統計: 一次資料(公式機関の発表)まで遡って確認
  2. 固有名詞: 著者名・学者名・書名のスペル、出版年、タイトル
  3. 引用文: 該当ページ番号と原文の一致
  4. 専門用語: 学術的に正確な定義かを確認
  5. 法的・規制的記述: 最新の金融商品取引法・関連規制との整合性
  6. 市場データ: USD/JPY価格水準、イベント日付、政策金利などの正確性

5. 訂正・修正の方針

訂正が必要なケース

  • 事実関係の誤り(数値・固有名詞・引用元のページ等)
  • 法令変更により記述が古くなった場合
  • 引用元の主張を誤読していた場合
  • リンク切れ・出典消失への対応

訂正の手続き

  1. 誤りを確認次第、該当箇所を修正
  2. 記事末尾に「訂正履歴」を追記し、いつ何をどう変えたかを明記
  3. 重要な訂正は 訂正履歴ページ (運用開始予定)にも記録
  4. 引用元の存在自体が誤り(架空の論文等)だった場合は、該当部分を削除し、その旨を明記

サイレント修正をしない原則

軽微な誤字・表記揺れ以外は、変更を読者に分かる形で記録します。サイレントに過去記事を書き換えることは、信頼を損なう行為だと考えています。


6. AI(大規模言語モデル)活用ルール

使用してよいこと

  • ✅ 関連論文・書籍の検索補助
  • ✅ 初稿の構成案づくり、見出し候補の生成
  • ✅ 事実確認の「とっかかり」(最終確認は必ず一次資料)
  • ✅ 翻訳補助(英語論文の下訳)
  • ✅ 校正・誤字脱字チェック
  • ✅ 文章の論理構造のレビュー

使用してはいけないこと

  • ❌ AIが生成した本文をそのまま記事として公開
  • ❌ AIの「もっともらしい」出力を検証なしに事実として扱う
  • ❌ 架空の論文・存在しない著者名を引用
  • ❌ 検証不能な「AIによれば」式の権威付け

必ず人間が行うこと

  • 引用元の一次資料との照合
  • 数値・固有名詞の正確性確認
  • 公開判断・編集判断
  • 読者からの指摘への対応・訂正の決定

このポリシーは、Google Search Central の「AI生成コンテンツに対するスタンス」とも整合しています。重要なのは「人間かAIか」ではなく、「有用で、信頼でき、人間中心のコンテンツであるか」です。


7. 投資助言業との明確な区別

本サイトは金融商品取引法上の投資助言・代理業の登録を受けていません。したがって、以下を行いません。

  • 個別の通貨ペア・銘柄に対する売買タイミングの助言
  • 個別の顧客に対する投資判断の助言
  • 報酬と引き換えに行う投資情報の提供

掲載する内容は、心理学・行動経済学の一般的知見の解説であり、特定の投資行動を推奨・勧誘するものではありません。


8. 利益相反の開示

本サイトは以下の収益源で運営されています。

  • Google AdSense: 自動広告。記事内容と独立して配信されます。
  • アフィリエイト広告: 一部、関連書籍(Amazon等)への紹介リンクを含みます。
  • 企業からの直接広告・寄稿料: 受け取っていません(受け取る場合は記事冒頭にPR表記を入れます)。

詳細は アフィリエイトについて をご覧ください。


9. 読者への約束

  • 派手な収益の話で気を惹かない
  • 検証可能な情報源だけを引いて書く
  • 自分たちの限界(投資助言ではないこと、専門外領域)を明示する
  • 誤りを発見したら隠さず訂正する
  • AIの活用を隠さず、その役割と限界を開示する

これらは、私たちが派手な手法を売る発信者と差別化し、長く信頼される媒体になるための原則です。


このポリシーの更新

本ポリシーは、業界の状況・規制の変化・読者からのフィードバックに応じて更新されます。重要な変更は更新履歴に記録します。

更新履歴

  • 2026-04-25: 初版公開。AI活用ルール、扱わない領域、引用基準、訂正方針を明文化。

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